博士が解いた人付き合いの「トリセツ」

博士が解いた人付き合いの「トリセツ」

カミラ・パン【著】、藤崎百合【訳】

定価

1,848円
(本体1,680円+税10%)

ページ数

352

判型

四六

発売日

2023-08-03

ISBN

9784866516493

内容紹介

★最年少で王立協会科学図書賞受賞!
★タイムズ紙、BBCサイエンス・フォーカス絶賛!

科学で人間関係をラクにする!
思い悩むことがあったら、推量や思い込みではなく、決して嘘をつかない「科学」に頼ってみよう。
科学はあなたの陰口を言ったりしない、信頼に足る最高の友人になってくれる。

ADHD(注意欠如・多動性障害)、ASD(自閉症スペクトラム障害)、生化学のPhD(博士号)……
「普通」がわからない科学者が、幼いころの自分のために書き上げた人間関係のトリセツ。
タンパク質に人間関係を学び、『アトキンス 物理化学要論』で部屋の片付けに挑む——。
数々の失敗と「実験」を重ねてきた博士が語る、周りと協調しながら、それでも自分らしく生きる方法。

・チームワークは「がん細胞」に学べ
・部屋が散らかるのは「熱力学」のせい
・「波長」があう人の見つけ方
・恐怖を資産に変える「光の屈折」の考え方
・恥ずかしい思い出も「深層学習」でうまく活用
・礼儀作法で失敗しないための「ゲーム理論」

「地球での生活が始まってから5年目のこと、私は間違った場所に着陸したのではないかと思い始めていた。降りる惑星を間違えてしまったのに違いない。自分と同じ種と暮らしているのに、よそ者のような気分がしていた。言葉は理解できるのに伝わらない。仲間の人間たちと同じ外見をしているのに、本質的な特徴はまったく違う。……
この宇宙に存在するほとんどすべてのものについて、それを題材とする本があるというのに、私にどうあるべきかを教えてくれる本はないのだ。私が世の中に出る用意を助けてくれる本はなかった。苦しんでいる人がいたら肩を抱いて慰めればいい、他の人が笑っているときには一緒に笑えばいい、他の人が泣いているときには一緒に泣けばいいのだと、教えてくれる本はなかった。」(本文「はじめに」より)

著者について

"カミラ・パン【著】
カミラ・パンは、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで生化学の博士号を取得した、トランスレーショナル・バイオインフォマティクスを専門とする博士研究員。8歳のときに自閉症スペクトラム障害(ASD)、26歳で注意欠如・多動性障害(ADHD)と診断された。キャリアと学問はその診断に大きな影響を受けており、人間とその行動、人間がどう機能しているかを理解したいという情熱に博士は突き動かされている。

藤崎百合【訳】
高知県生まれ。名古屋大学の理学系研究科にて博士課程単位取得退学。訳書に『ウイルスVSヒト』(文響社、共訳)、『川と人類の文明史』『砂と人類』(草思社)、『ディープラーニング革命』(ニュートンプレス)、『生体分子の統計力学入門』(共立出版、共訳)などがある。